不安に対処するスキル、グランディングとは?
性感染症が、感染した人の自覚症状がないまま感染が広がっていくこと、誰からどのタイミングで感染したか分かりづらい事や、検査が感染を確認する上で有効であることを疑似体験から学習する
<用意するもの>
・透明のプラカップ 12個+予備分
・油性ペン・マーカー
・炭酸ナトリウム 1g程度
・攪拌棒(かき混ぜるための棒)
・フェノールフタレイン溶液 20ml程度
・水 500ml~1000ml程度

<事前の用意>
・透明のプラカップを人数分(12個ほど)用意し、そのうち一つにはコップの底部に油性ペンなどで小さく×印をつけ、炭酸ナトリウムを入れておく(最初に1つだけアルカリ性にしておくコップ)
・感染源のコップは、対象者ではなく、講師かスタッフが持つ
・フェノールフタレイン液を滴下できるように用意する
①作業の指示
「今から水の感染ワークショップという性感染症の広がりを体感するワークをします。
1人1個水の入ったコップを持ってください。飲んだり触ったりしてはいけません。」
→対象者、講師やスタッフにコップ(※)を持ってもらう
※はじめに感染しているコップは、対象者ではなく講師やスタッフが持つようにすると、対象者から「~のせいで広がった」などの原因になることを避けられる。
②コップの水の交換
「1対1でペアになり、コップの水を混ぜ合い、元に戻す作業を、3回繰り返してください。ペアは毎回違う人と組んでください。」
「実際に見本をやってみます。」(指示者と対象者の1人が交換する)

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③水の交換の作業
参加者に水の交換の作業をしてもらう
1回目、2回目、3回目、とそれぞれ回を区切り、参加者がペアを組めたかを確認しながら進めていくとよいでしょう。
※見本でした指示者と対象者は、2回目の交換から入る
※他のスタッフがいれば、参加者のペア作りがスムーズにできるように手伝う
④疑似体験の解説
「この水の感染ワークショップは、性感染症がどの様に広がっていくかを疑似体験するものです。
水は精液や腟分泌液といった体液を表し、水の交換は性的な行為を表しています。
1つのコップにだけアルカリ性の薬品が入っていました。それが性感染症に感染していると見立てたコップです。感染したコップはアルカリ性に反応するフェノールフタレイン液を入れるとピンクになります。では今から検査をしましょう。」→コップを持っている人には1列に並んでもらう
⑤対象者へのインタビュー・試薬による検査
講師から対象者に、「感染していると思うか?」「なぜそう思うか?」インタビューをしてみる。回答について恥ずかしがったり、言いづらそうにしていたりする場合は、特に深く追求しない。
試薬を順番に入れていく(3回交換で8人弱に感染が広がる)

⑥結果の共有
「何人中、何人が感染していました。」
⑦対象者にインタビュー
Q「自分が感染しているのは分かりましたか?」「どのタイミングで感染したのか分かりましたか?」→わからない、等の答え
⑧初めに感染していた人の発表
「初めに感染していた人は、コップの下に×印のあるものです!だれでしたでしょうか?(確認してもらう)この人でした。ただ、その人と直接交換していない人にも感染が広がっていますね。
はじめ一つだけの感染していたコップが、交換をするうちに感染が広がりました。
性感染症も同じように、自覚症状がでにくいものもあります。自分でも感染したとわからない間に感染が広がり、検査をして初めて感染がわかることもあります。
⑨ Q「感染しないためには?」をインタビュー・まとめ
→「交換しない」「水を混ざらないようにする」「事前に検査をする」「コンドームをする」等の意見を出す
「性的な接触をもたなければ、性感染症は感染することはありません。また、コップの水が感染源とまざらないためにはラップをする、つまり、性感染症を予防するには、コンドームが有効です。検査をすることで、感染しているかどうか、確認することに役立ちます。」などとまとめる。
・感染した人をダメな人や残念な人、汚い人といったネガティブなイメージにならないように注意する。
・対象者がインタビューに答えづらそうにしていたり、からかうような雰囲気があったりするようであれば、無理にしない。対象者がインタビューに回答した場合は、たとえ期待する答えでなくても「なるほど」「いいポイントです」「たしかにそうかもしれません」などと、共感的・肯定的に受けとめる発言をし、話しやすい雰囲気を作る。
・伝えたいメッセージとしては、「自覚症状がないうちに感染が広がる」「いつどのタイミングで感染したかわかりづらい」ということである。「性感染症の感染力が強い」「性行為をしたら性感染症に必ずかかる」などのメッセージとして誤解があれば、補足をする。
・実験に使った水は回収し、できれば酸性の物質で中和して廃棄する。
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