不安に対処するスキル、グランディングとは?

授業のポイント
LINEで共有
Bloggerで共有

強い不安に襲われたり、過去の嫌な体験を思い出して落ち着かなくなったりするとき、私たちの意識は「今、この瞬間」から離れてしまいます。心臓がドキドキしたり、頭が真っ白になったりするのは、脳が強いストレスに反応しているためで、誰にでも起こりうることです。今回は、そのような状況を和らげるための「深呼吸」と「グラウンディング」のスキルを紹介します。これらは、五感や体の感覚を使って意識を現実に引き戻し、心を安定させるためのセルフケア方法です。

深呼吸

深呼吸は単純ですが、優れた感情のコントロール方法です。効果的であるだけでなく、時間や場所に関係な く、こっそりと手軽に行うことができます。

5-4-3-2-1法

5-4-3-2-1法を使用して、五感をそれぞれ使って意識的に周囲の細部を感じ取ります。遠くから聞こえる音やありふれた物の質感など、普段なら気に留めないような細かなことに気づくよう努めましょ う。

  • 目に見えるものを5つ挙げてください。天井の模様、光の反射の仕方、今まで気づかなかった物など、細かなことを探します。
  • 肌で感じるものを4つ挙げてください。身にまとっている衣服の感触、肌に注ぐ日光、座っている椅子の感触に注意を払います。物を手に取り、その重さや質感など、物理的な性質を調べます。
  • 耳に聞こえるものを3つ挙げてください。カチカチいう時計の音、遠くの車の音、風にそよぐ木々の音など、意識していなかった音に特別な注意を払います。
  • 鼻をくすぐる匂いを2つ挙げてください。芳香剤や刈りたての芝生など、周囲に漂う匂いに気づくようにします。花や未使用のロウソクなど、香りのあるものを探してみるのもよいでしょう。
  • 舌で味わえる味覚を1つ挙げてください。ガムやキャンディ、小さなスナックを持ち歩きます。1つ口に入れ、どのような味がするかに意識を集中させます。

身体意識

身体意識技法は、身体の感覚に集中することで、「現実」に意識を戻します。各ステップで生み出される身体感覚に特に注意を払います。

  • 鼻から長く、深く息を吸い込み、口をすぼめて息を吐くプロセスを5回行います。
  • 両足を床につけます。つま先を動かします。つま先を数回曲げたり伸ばしたりします。
  • 足の感覚に注意を払ってしばらく過ごします。
  • 数回、足で床面を踏みつけます。床面と接触するときの足、および太ももから足首までの感覚に注意を払います。
  • 手をぎゅっと握ってから、力を抜きます。これを10回繰り返します。
  • 両手の手のひらを合わせて、強く押し合うポーズを15秒間続けます。手と腕の緊張感に注意を払います。
  • 手のひらを素早くこすり合わせます。音と温かさに注意を払います。
  • 両手を頭の上に空高く伸ばします。そのまま5秒間伸ばし続けます。両腕を脇の横に下ろして力を抜きます。
  • さらに5回深呼吸をして、身体がリラックスしているのを感じます。

これらの方法は、場所を選ばず、どこでも一人で行うことができます。調子のいい日に練習してみて、自分の感覚がどう変化するか試してみるのも一つです。いざという時のため、日常で使える自分なりのセルフケアのスキルをもつことで、すこし心に余裕が持てるようになるかもしれません。

参考リンク:https://lifedesign.pilcon.org/wp-content/uploads/2025/03/4_Resource.pdf

© 2018 Therapist Aid LLC Provided by TherapistAid.com 日本語訳:NPO法人ピルコン

関連テーマ

下記のコースでは、トラウマが脳と身体に与える影響、典型的なトラウマ反応とその見分け方、トラウマに配慮した空間作りと言葉づかい、サポート方法などを学ぶことができます。

この記事をシェア

LINEで共有
Bloggerで共有

関連記事

授業、教材を探す

授業のハンドブックには若者の体験談や、グループディスカッションの進め方など、講座を実施する上で役立つ情報が掲載!

ピルコン講演を依頼

高校生、保護者、児童養護施設職員の方や教員、子どもに関わる方を対象とする性の健康教育の講演を行っています。

コマ数に応じたおすすめのコースはこちら

コマ数に応じたおすすめのコースはこちら

最近の投稿

カテゴリー